■ 子宮体がんでよく使われる薬剤

子宮体がんの抗がん剤治療では、プラチナ製剤単独、もしくはプラチナ製剤を他の抗がん剤と組み合わせて使うことが多いです。
AP療法「アドリアマイシン（ドキソルビシン）+シスプラチン」
TC療法「パクリタキセル+カルボプラチン」
などがあります。

プラチナ製剤
その名の通り、プラチナ、白金原子というものを持っていることから「プラチナ製剤」に分類されています。
DNAの2重螺旋構造に結合して、DNAの複製を阻害する（増やさない）ことで、抗がん効果を発揮します。
○○プラチン、というのがプラチナ製剤です。

副作用はマウスを乗せると詳細が出ます。
例：白血球減少


ドキソルビシン（別名アドリアマイシン）

【商品名】
アドリアシン（協和発酵　提携ファイザー）
ドキソルビシン（日本化薬、サンド）*ジェネリック

細菌の培養液から発見された抗腫瘍性抗生物質です。
　　
【副作用】
脱毛、白血球減少、悪心・嘔吐、食欲不振、口内炎、血小板減少、赤血球減少、心電図異常など

シスプラチン

【商品名】
ブリプラチン（ブリストル・マイヤーズ）
ランダ（日本化薬）
プラトシン（ファイザー）*ジェネリック
シスプラチン（マイラン、日医工、日医工ファーマ）*ジェネリック

プラチナ製剤です。
高い効果を持っていますが、副作用が激しいことも特徴です。
　　　　　　
【副作用】
嘔気・嘔吐、食欲不振、全身倦怠感、脱毛、 白血球減少、貧血、血小板減少、BUN上昇、クレアチニンクリアランス値低下、血清クレアチニン上昇など


パクリタキセル

【商品名】
タキソール（ブリストル・マイヤーズ）
パクリタキセル（日本化薬・沢井製薬・マイラン・サンド）*ジェネリック

タイヘイヨウイチイ、ヨーロッパイチイの樹皮から分離された物質です。
ほとんどの方に脱毛がみられ、骨髄抑制、抹消神経障害が起こりやすいです。
　　　　
【副作用】
脱毛、発疹、爪の障害、感覚減退（末梢神経障害）、味覚異常、浮動性眩暈、疲労、浮腫、発熱、悪心、嘔吐、下痢、便秘、食欲不振、口内炎、筋痛、関節痛、鼻咽頭炎、体重減少、体重増加、高血圧、白血球減少、好中球減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少、血小板増加、ALT（GPT）上昇、AST（GOT）上昇、LDH上昇、Al-P上昇、CRP増加、血中アルブミン減少、総蛋白減少、血中ナトリウム減少、血中カリウム増加、尿中蛋白陽性、BUN上昇


カルボプラチン

【商品名】
パラプラチン（ブリストル・マイヤーズ）
カルボプラチン（沢井製薬、サンド、大正薬品・テバ、日医工ファーマ、日本化薬、日医工）

プラチナ製剤です。
シスプラチンの腎毒性や吐き気・嘔吐などの副作用を改善・軽減されている薬です。
骨髄抑制が起こりやすいです。
　　　　　　
【副作用】
嘔気・嘔吐、食欲不振、全身倦怠感、脱毛、発熱、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少、ヘマトクリット値減少、ALT（GPT）上昇、AST（GOT）上昇、好中球減少、BUN上昇、クレアチニンクリアランス値低下、血清クレアチニン上昇 など

■ 用語集

白血球減少　

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